Last update: July 4, 2012

研究室への配属を検討している皆さんへ

後藤英昭

後藤研究室と小林・滝沢研究室は同じ「分野」に属しており、 学生は同じ部屋で活動し、多くのイベントも共同になっています。
(ただし、研究テーマや研究グループは「研究室」で独立しているので、 研究室配属の際には気をつけてください。)

後藤が担当しているテーマには、以下のようなものがあります。 大きなテーマとして説明していますが、卒業研究・大学院の研究では、 それぞれの中でより具体的なテーマを選んで研究を進めることになります。


高機能文書認識システムに関する研究
従来の文字認識の主な処理対象はイメージスキャナで 取り込まれた紙媒体の白黒文書に限定されていましたが、 近年では、複雑な背景を有するカラー文書や、 情景画像中の看板などの文字、 ウェブサイト中に画像として埋め込まれた文字、 さらにはビデオ映像中のテロップなどの認識に関する研究が盛んになってきています。 このテーマでは、人間と同様に環境中のあらゆる文字情報を獲得できるような、 高機能で汎用的な文書認識システムの開発を目指し、 文書認識処理の中でも、画像処理、動画像解析、レイアウト解析、 および文字認識といった、イメージに関わる部分に重点を置いた研究を行います。

サブテーマとして、視覚障害者用の文書認識システムの開発があります。
文字追跡ウェアラブルカメラシステム
文字追跡ウェアラブルカメラシステム

(例: 2007〜2012年度修士研究テーマ, 2009〜2011年度卒業研究テーマ)

ロボット用文字認識システムに関する研究
ロボットに文字を読む機能を与えようという研究です。 デジタルカメラやビデオカメラで取り込まれた画像を解析し、 情景画像の中に存在する文字情報を自動的に取り出すための、 様々な手法を開発します。

Text Finder
Text Finder

写真は製作中の文字情報自動抽出ロボットです。 部屋や廊下を走行しながら、ネームプレートや看板などの、 シーン中の文字を自動抽出・認識するものです。 (例: 2004年度修士研究テーマ, 2004〜2006年度卒業研究テーマ)

高速高精度文字認識に関する研究
日本語や中国語では、文字の種類が 欧米言語と比べて桁違いに多い(数千)ために、多数の 文字パターンと入力文字のパターンを高速かつ高精度に照合する 手法が必要です。特に、ウェアラブルカメラなどに文字認識技術を 応用するためには、リアルタイム性が要求され、 非常に高速な処理が必要となります。 このテーマでは、情景画像中の文字を高速・高精度に認識できるような 文字認識技術を開発します。
(例: 2010〜2012年度修士研究テーマ, 2009年度卒業研究テーマ, 2011年度大学院研究生テーマ)

画像認識・画像処理に関する研究
画像認識や画像処理に関する問題を一つ(以上)選び、 その問題を解くための手法を考案し、実験的・理論的に研究を進めます。 単なる「処理」よりも「認識」に重点を置きます。

研究室には様々な高性能なコンピュータがあります。 また、サイバーサイエンスセンターのスーパーコンピュータや並列コンピュータも利用できます。 これらの超高速な計算機を用いてアルゴリズム開発やシミュレーションを行ったり、 効率化手法の開発なども行うことができます。

ウェブアプリケーションに関する研究
クラウドコンピューティング(またはGRID)と並んで、 次世代のネットワークサービスとして最近研究が盛んなのが ウェブアプリケーション環境です。 ネットワーク上に散らばった、特定のサービスを提供するコンピュータを動的に結んで、 高度な処理やサービスを実現するための環境づくりが進められています。

このテーマでは、使いやすく安全なウェブアプリケーションサービスを実現するために、 共通インタフェースの設計や、サービスを結びつける手法の開発、 各種ソフトウェア(特にミドルウェアと呼ばれるもの)の研究・開発などを行います。

これまでの研究の成果の一つとして、 分散・協調型文書認識システムがあります。 これは、文書認識の技術とウェブサービスを融合させたもので、 ネットワーク上に散らばる文書認識サーバを利用して、単一のソフトウェアでは実現できないような、 高度な文書認識を実現しようとするものです。

現在、研究室のサーバが全世界に公開されており、 AndroidケータイやiPhoneなどから、日常的に利用されるようになっています。
(例: 2005年度修士研究テーマ, 2006年度短期留学生研究テーマ)

ユビキタスネットワークに関する研究
ユビキタスコンピューティングの実現を支援するための、 ユビキタスネットワークに関する研究を行います。

最近の研究としては、 無線LANシステムのユーザ認証方式やセキュリティ技術、 ネットワーク相互利用環境(ローミング)に関する研究が挙げられます。 東北大学の学内ネットワークTAINSで展開中の無線LANローミング システム「どこでもTAINS」は、我々の研究成果の一つです。

「どこでもTAINS」を発展させて、世界規模でも使えるような、 安全でスケーラブルな無線LANローミング技術の研究も行っています。
(例: 2007年度卒業研究テーマ, 2012年重点テーマ)

最近では、国際的な無線LANローミング基盤である eduroamや、 大学間連携のための全国共同電子認証基盤構築事業(UPKI) に関連した研究も手掛けており、 日本におけるローミング基盤 eduroam.jpを実現しました。 当研究テーマでは、センター内のCSI研究室と共同で、 eduroamやUPKI/学術認証フェデレーション、 認証連携に関する研究を行うことも可能です。
(例: 2012年重点テーマ)

ネットワークセキュリティに関する研究
安全なユーザ認証の方式や、ネットワークに対する攻撃の自動検出・防御に関する、 実践的なセキュリティ技術の研究を行います。

過去のユニークな研究例としては、画像認識の技術をネットワークセキュリティに応用した、 不正利用ユーザ監視システムがあります。


後藤の研究グループでは、 研究テーマとして、

といった、情報科学に関する やや広い分野を想定しています。 特に、分野の境界領域における研究も重視しており、 分野の枠にとらわれずに自由で奇抜な発想に基づく研究を歓迎しています。

上に挙げたテーマは一例にすぎません。 私の研究テーマに沿ったものの方が学生・教員共にメリットが大きいのですが、 研究テーマはある程度広く考えていますので、 もし上記分野で特定の研究内容が念頭にあるなら、 気軽に相談してみてください。 (連絡先はホームにあります。)
-> 後藤のホームページへ